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カテゴリ:上級者向け( 8 )

The Pillars of the Earth
Ken Follett
0451166892


英語の難易度 ★★★★☆
勉強になる度 ★★★★★

いやーーーーーー 長かった!
なんと1000ページの大作です。1ページにもぎっしりと文字がつめこまれています。
たぶん2パート分くらいは短くできるんじゃないでしょうか・・・。最後のほうは悪者が何度も復活してきて「またかい!」というツッコミを心の中で何度もすることに・・・。

しかし、ストーリーの面白さに引っ張られて読みきった感じです。
その点はシドニィ・シェルダンに少し似ているかもしれません。究極のエンターテイメント小説です。
2~3年前にベストセラーだったのですが、その当時のカナダでは電車の中など読んでいる人をたくさん見ました。続きが気になって持ち歩いて読んでしまう!っていう魅力は確実にあります。

12世紀のイギリスが舞台になっているのですが、その当時の生活の様子が事細かに書かれていて、私にはとても興味深いですし、勉強になります。
私の一番の感想は
宗教ってコワイなーーー
っていうことです。
この物語では、良いmonkと悪いmonkが出てくるわけですが、ただ単にその両者の対決だけではなく、それが王権や市民の生活と複雑に絡まりあっていく様子が書かれています。Philipはとても高潔で自分にも他人にも厳しいという修道長であり、皆から尊敬され、その権力を正しく行使していますが、宗教にここまでのパワーがある時代では、ほんのちょっとのゆがみで、色々な人の人生を台無しにすることもありえるわけです。実際に、この物語にはそういった人がたくさん出てきます。
また、人間のとても汚い部分がこれでもか!!というくらいに書かれていますので、ちょっと考えさせられるところはあります。主人公と一緒に腹を立て、悩み、感動させられます。でも、William をはじめ、ちょっと登場人物の精神年齢が低いかも??この時代の人って、こんな感じだったんでしょうか。

私が特に好きなのはAlienaとPhilipから見た側面です。二人とも、この物語を通じてものすごく成長が見られます。Alienaは言うまでもなく十代の後半に悲劇に襲われそれまでの人生と一変したのですが、そこからはいあがる様が見事です。特にKingまでたどりつく道での彼女の変貌はすさまじい。
Philipは最初からとても高潔なのですが、ある意味で世間知らず。決して馬鹿ではなく、むしろ賢い彼が、悪に翻弄されつづける前半に対し、後半では威厳を持ってそれらに立ち向かっていきます。

英語でいえば、宗教的な言葉(bishopくらいまでは何とか分かったのですがarchdeaconとかWhitsunday, clergyman とかはやはり辞書を引かないと具体的にイメージできませんでした)がちょっと難しいかなーと思います。でも、ある意味ではお洒落な言葉使いのChick Litなどに比べると日本人に親しみやすい「正しい英語」が使われていると思いました。例えばスラング的なものが最小限とか、Phrasal verb(群動詞)よりも一語で表現されていたりなど。
ただやはり小説ですから、特殊な構文(倒置構文など)が使われていたり、構造が複雑だったりというのはたまにありますので、慣れていないとちょっと立ち止まってしまうかもしれません。そういう意味で本を読みなれている上級者の方にお勧めしたいです。
また、とても長い本なので、基本的に本を読む体力がある方が良いと思います。本をある程度読みなれている方、という意味です。
すべての言葉を辞書を引いて読むと必ず挫折すると思うので、ある程度飛ばしながら読むという姿勢が大事です。(私の個人的な意見ですが)

ベストセラーになった本なので、英語ネイティブでも読んでいる人が多いので、話題作りとしても良いかもしれません。

ドラマ化もされているということで私はこれから観てみるつもりです。「絶世の美女」という設定のAlienaが映像化されたらどんな風なのか、楽しみです。お気に入りのPhilipが、どんな人が演じているのか、ちょっと楽しみであり怖いような・・・・(日本にお住まいの方はBlue Rayですとリージョンコードが無くて良いかもしれません)
Pillars of the Earth [Blu-ray] [Import]
Ian McShane Matthew Macfadyen Eddie Redmayne
B003UD7J9E


さらに、これ続編があるらしいです。↓興味津々。しかし、これだけの長編を読み始めると、ペースが落ちて積読が貯まりストレスなのでちょっと時間をあけてから取り組みたいと思います。
World Without End
Ken Follett
0451228375

by english-books | 2013-03-05 11:25 | 上級者向け

英文法を英語で勉強

すごーく地味な本なのですが、中身はものすごくいいと思います!
特に英語オタク(私のように)で細かいところまでこだわりたい方。
英文法は日本人の英語の達人に日本語で教わるのが一番!という考えをもっている私ですが、
上級者になれば、こういった本で細かいところを磨き上げていくのもすごく面白いと思います。
万人向けではありませんが(初~中級の方はまだ手を出さないことをお勧めします)
上級者の方がこの本を読むと、「へーー、知らなかった!」ということがたくさんあることでしょう。
たとえば最初の「何を大文字にするのか?」これ、あいまいなんですよねーー。
Mom, Dadは大文字になるのに、my momというときは小文字なんですよ。他にも、同じ言葉なのに大文字にするシチュエーションと小文字にするシチュエーションというのはたくさんあるんだなーと思わされました。

他にも、たとえば、
I was born on December 27th, 1996.
この文章の間違いを指摘できますか?(答えはこの記事の下に)

「そんなのはどちらでも大差ない」という方にはお勧めしません(笑)

Painless Grammar (Barron's Painless Series)
Rebecca Elliott
0764147129


私は翻訳のお仕事をすることが多いのですが、Punctuationなどは本当に勉強になりました。

このPainlessシリーズってたくさんあるんですねーー。

Painless Vocabulary (Barron's Painless Series)
Michael Greenberg Tracy Hohn
0764147145


Painless Writing (Barron's Painless Series)
Jeffrey Strausser
0764142348


クイズの答え:Decemberと一緒に使うときは日付のあとにthは必要ありません。したがって、I was born on December 27, 1996.が正しい文章となります。
by english-books | 2013-02-10 05:35 | 上級者向け

The Girl with the Dragon Tattoo
Stieg Larsson Reg Keeland
0307269752


かなり分厚いのでちょっと避けていたのですが・・・・今回iPhoneを買いまして、KoboなどのアプリケーションでE-bookが読めるようになり、持ち歩きの面でぐっと挑戦しやすくなりました。
というわけで電車や待ち時間など細切れの時間に少しずつ読んでいます。

でも、意外に英語自体はそんなに難しくないです。やっぱり翻訳物だから?しかしスウェーデンの名前や地名が難しい・・・というか、「これって人の名前?地名?本の名前?」と、ときどきチンプンカンプンになります。

さらに私の苦手なオムニバス方式。オムニバスといっても二人だけなのですが、主人公二人がしょっちゅう入れ替わるんですー(泣)特に、話の核心に迫ってくるにつれ、頻繁に!!

今、6章目・・・全体の35%読みました。がんばるぞぉぉ~~~
by english-books | 2011-11-01 12:32 | 上級者向け

In Other Words: A Language Lover's Guide to the Most Intriguing Words Around the World
Christopher J. Moore Simon Winchester
0802714447


「言語ラバーのための・・・」というサブタイトルが気になって購入!
地域別に世界の言語をそれぞれ紹介していて、さらにその言語の特徴的で面白い言葉(文化と強く関連しています)をいくつか紹介しています。
特にヨーロッパ系の言語に興味のある私にとっては、マニアックな古代ギリシャ語・ラテン語・イディッシュ語まで紹介してあるのはたまりません。

日本語のところも興味深く読みました。
「Yokomeshi」なんていう言葉が取り上げられており、これは聞いたことが無かったのでGoogleで調べてしまいました。
なんといっても嬉しいのが「日本語は『美』を重んじる言語だ」という説明。「もののあわれ」は他の言語には無い、独特の文化ですものね。
世の中すべてのものに「美」を感じ取ることができる、「美」至上主義の国に生まれたことを誇りに思います。

言語についての本だけあって、使われている英語のボキャブラリーは少々Snobbyで難しいのですが、私のような言語オタクには一見の価値あり!!です。
by english-books | 2011-10-22 10:44 | 上級者向け

パイの物語

Life of PILife of PI
Yann Martel

Mariner Books 2004-05-22
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どんでん返し ★★★★★
英語の難易度 ★★★★★(最初が少し退屈なうえ、英語の言い回しが難しいーー!)

まぁ言えば漂流記なのですが、その前後の物語が、この物語を普通の漂流記とは一線を画する要素になっています。最後のどんでん返しが来るのは、レビューなどで見て知っていたのですが、あまりにもあっさりと書かれていたので、「え???」と目がテンになりました。
どういう解釈をするかは、読者にまかされているような書き方なのですが、読んだあと、いろいろな人の意見を聞いてみたくなりました。というか、頭を使わないとよくわからないので、誰か解説してー!という感じです。

しかし・・・3章に分かれているうち、1章目は本当に退屈です。いや、最後まで読んでから読み返すと、それなりに意味がある部分ですから、あまり飛ばさないほうがいいのですが、英語で読んでいる私にとっては苦痛意外の何物でもありませんでした。しかも、この作者の英語の言い回しが独特というか、難しい!

う~ん、シドニィ・シェルダンを読んで「わたし、英文読むの早いじゃなーい」とちょっと調子にのっていた気分が見事に打ち砕かれました。まだまだ修行が足りません・・・・
by english-books | 2010-11-19 13:09 | 上級者向け

アラバマ物語

To Kill a Mockingbird (Modern Classics)
0061120081


1930年代のアメリカ南部、黒人差別などの現実を知ることができる ★★★★★
英語の難易度 ★★★★☆

私にとっては、この南部なまり英語を読んで理解するの、けっこうきつかったです・・・
対処法としては、オーディオブック。声に出して読まれると、あぁ、こういうことか、とわかるんですね。
hafta=have to
thinkin'a'what?=thinking of what?
などなど・・・。
本+オーディオブックでなんとか読みきりました。

いろんな人にお勧めされたこの本。特にアメリカ人には大絶賛のようで、「20世紀で最も偉大な小説」などと評されているとか。ピューリッツアー賞を受賞していますし、この小説をもとにした映画も大ヒット、主演のグレゴリー・ペックはアカデミー賞を受賞しています。本とは関係ありませんが、グレゴリー・ペックはローマの休日でも、この映画でも素敵ですね~。

主人公はおてんばな女の子、スカウト(本名ジーン・ルイス)なのですが、このスカウトがとてもおりこうというか、小さいのによく色々なことを見透かしています。そのスカウトを取り巻く、弁護士の父、大人びた兄ジェム、友達のディル、隣人のブーや近所の人々、黒人メイドのカルパーニャ、父の姉のアレクサンドラ叔母について、事細かに描写されています。

特筆すべきはスカウトの父親アティカス・フィンチで、周りに糾弾されながらも弁護士としての使命を全うする姿や、厳しいながらも暖かさが伝わってくる子供たちへの態度など、ものすごく素敵です。カルパーニャやアレクサンドラに対する態度をみると、ちょっと女性が苦手なのかなという感じで、それも好感がもてます。

裁判の結果は残念ですが、悪い人には自然の裁きが・・・。こういうところ、アメリカ人好きだろうなって気はします。アティカスが、結果を予測していながらも屈せず、また、裁判の後でも自分の信念を曲げずに
子供たちに伝えていく姿勢がとても爽やか。この読後感はなかなか好きです。

ただ、はっきりいうと前半部分はかなり増長というか、本編に関係あるのかしら?というのが延々と続き、
とりかかるのが大変でした・・。(上記にもあげたように、英語の問題もありました)

ちなみにこの邦題、もっとなんとかならなかったんでしょうか。
「赤毛のアン」などは、原題が「Anne of Green Gables」であることを考えると、素晴らしいタイトルですよね。実際に、あきらかに日本での知名度で差がでています。


何気にアメリカ南部の話に接することが多い気がします。
大学の卒論も「風とともに去りぬ」で書きました。
70年以上も昔の話ではありますが、この本の主題である人種差別は現在無くなっているのでしょうか?
無くなっていませんね。
今もヘイトクライムが続いている現状があるからこそ、こういったクラシックが今でもなお絶賛されているのかもしれません。
by english-books | 2010-05-25 00:00 | 上級者向け

わたしを離さないで

Never Let Me Go
Kazuo Ishiguro
0307276473


悲劇度 ★★★★★
英語の難易度 ★★★★☆(英語の難易よりも、最初の部分を突破するのがしんどいかも!)

こ、これは悲しい・・・
救いが無いです。
読み終えて、とにかくどーん、と落ち込んで悲しい気分になってしまいました。

カズオ・イシグロさんの著作は、色々なところの書評で絶賛されていて、一度は読まなくては!とある種義務感で挑戦した本です。
はっきりいって、最初の部分が静かすぎて、書評で「すばらしい」と絶賛されていなければ
挫折していたかも・・・
まあ、静かな感じというのは物語を通して変わらないのだけれども、中盤あたりから
謎が色々と解けてきて、かなり面白くなってきます。

しかし、こんなに淡々と語っているのに・・・
感情を表現する文章もなかなか見当たらないくらい冷静な語りなのに・・・
痛いくらいの悲しみが伝わってくるのは、これはやはり著者の技術なんでしょうね。

何よりその想像力に驚かされます。近未来的なテーマではあるものの、実際に起きていることではないし、著者がキャシーと同じ経験をしているわけがない。なのに、本当にキャシーの心の動きが、大げさな感情表現は一切無いのに、非常に細かに伝わってくるのです。

それにしても、辛かったです。
「逃げ出さないのかな?逃げ出す人はいないのかな?」
ってそればっかり考えてついに読了してしまいましたが、終わってもやはり同じ疑問を持っています。この辛い運命から逃げ出そうと思う人はいないのかな?

トミーが別れの日にキャシーに言った言葉が、悲しみを全て表現しているような気がします。


読み終わったあとは、ついコメディ映画を観てしまいました。気分が重くなりすぎるんですもん・・・
by english-books | 2009-01-28 11:39 | 上級者向け



おもしろさ    ★★★★★
単語・英文レベル ★★★★★(かなり上級)


歴史もののミステリーで、かなりページ数が多いけれど、中盤あたりからものすごく面白く、テンションがあがってくるので一気に読めます。
単語のレベルは上級で、辞書をひきながら読むことになるのですが、それも謎ときのひとつの作業で、苦になりません。
ひとつ新たな単語を知るごとに、新たな世界が開けてくるのが手ごたえとして感じられ、知識欲が満たされるのです。

そして、誰も知らなかったイエス・キリストの過去。
ダ・ヴィンチが本当に伝えたかったものとは??
歴史に詳しくなくても、超有名な「最後の晩餐」などの芸術作品に隠された、意外な意味が明らかになる過程は、ドキドキ・わくわくするはず。


にしても、レオナルド・ダビンチって本当に天才だったのだなぁと再認識。
世界で最も有名であろう「モナ・リザ」などの絵画をはじめ、飛行機を作ったり解剖図をかいたり、設計したり作曲したり、しかもそのどれもが「世界初」だったり、ハンパじゃない才能を発揮しているのです。
この物語に登場する(というより、殺された)Sauniereも相当天才で、撃たれてから息絶えるまでの15分間で、孫娘にむけて完璧な暗号を残します。

この小説は、本を読んでいるだけで、映画の中にいるような気分になるのだけれど、
2年ほど前に映画化がされました。
映画は、Robert役がトム・ハンクス、Sofie役が「アメリ」のオドレイ・トトゥ。
公開後、早速映画も見に行ったのですが、やはり映画では物足りない・・・というよりも、これって映画だけ観た人は何が何だかわからないのでは?!
濃すぎる内容のものをわずか2時間に収めようとしては駄目だなあ、と思いました。
by english-books | 2008-07-04 22:46 | 上級者向け